【感想・ネタバレ】僕は小説が書けない 作:中村航/中田永一

私はきみの書く小説が読みたい

 

なぜか不幸を招き寄せてしまう体質と、家族とのぎくしゃくした関係に悩む高校1年生の光太郎。

 

先輩・七瀬の強引な勧誘で廃部寸前の文芸部に入ると、部の存続をかけて部誌に小説を書くことに。

 

強烈なふたりのOBがたたかわす小説論、2泊3日の夏合宿、迫り来る学園祭。

 

個性的な部のメンバーに囲まれて小説の書き方を学ぶ光太郎はやがて、自分だけの物語を探しはじめる。

 

二人の人気作家が合作した青春小説の決定版!!

 

以下、ネタバレ含みます。

 

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「僕は小説が書けない」の登場人物

■高橋 光太郎(たかはし こうたろう)・・・1年生。不幸力を持つ少年。父、母、弟の4人家族だが、とある事情から家族とぎくしゃくしている。

■佐野 七瀬(さの ななせ)・・・2年生。文芸部で編集担当。光太郎を文芸部に誘った張本人。

■鈴木 潤(すずき じゅん)・・・2年生。得意ジャンルはホラー。本人は極度の怖がり。

■水島 美優(みずしま みゆ)・・・3年生副部長。得意ジャンルは歴史。語尾がおかしいクール・ビューティー。

■中野 花音(なかの かのん)・・・3年生。得意ジャンルはBL。優しいのだが・・・

■井上 誠一(いのうえ せいいち)・・・3年生部長。得意ジャンルはライトノベル。内容はイマイチ。実家は建築会社。腹黒。

■原田先輩・・・文芸部のOB。小説に関しては理論派。光太郎にも親身になってくれるが・・・

■御大・・・本名:武井大河。かつては「神童」と呼ばれた秀才。小説は未だに1作も書き上げていない。小説に関しては感性派で原田とは相容れない。

 

「僕は小説が書けない」のストーリー(ネタバレ含)

 

主人公・高橋光太郎は抜群の不幸力を持っていた。

 

今日も今日とて、図書室で本を取るために脚立に乗ると脚立が壊れる。

 

バランスを崩した光太郎は倒れるが、そこでボーイ・ミーツ・ガールならぬ、”ガール・ミーツ・ボーイ”が発生した。

 

物語のヒロインのように転落する光太郎は文芸部の佐野七瀬に助けられる。

 

助けられた七瀬に連れられて文芸部に入部させられそうになる事から物語は始まる。

 

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光太郎は小説を書くのが好きだった。

 

しかし、今は書けないでいた。

 

光太郎が小説を書いていたのは、家族、特に弟を喜ばすためだった。

 

光太郎は父と母の血液型から自分の生い立ちに気付いていた。

 

それから2年ほど経過いていたが、いまだに吹っ切れず、家族ともぎくしゃくしていた。

 

そのせいでずっと小説を書けないでいた。

 

 

 

七瀬の強引な勧誘からひとまず逃れる光太郎だったが、忍者のような七瀬に自分の書きかけの小説を読まれてしまう。

 

諦めるように七瀬に小説を読んでもらい感想を聞こうとするが逃げ出してしまう。

 

家に帰って、やはり七瀬からの感想が気になるが後の祭りと眠ろうとする時、カバンの中の見知らぬ手紙に気付く。

 

それは七瀬からの感想文だった。

 

感想文は光太郎の心をズタズタにするが、ほんの少しだけ救いのあるものだった。

 

そうして、光太郎は文芸部に入部するのだった。

 

 

 

廃部寸前と言われた文芸部は、引退の近い3年生が3人、2年が2人だった。

 

小説が書けないという光太郎のために個性豊かな先輩たちは優しく(?)アドバイスしてくれる。

 

さらに文芸部のOBも力を貸してくれる。

 

理論派の原田先輩、感性派の御大。

 

二人の相反する意見を聞きながら、少しずつ小説を書こうと努力する光太郎だったが、どうにもピンとこないままだった。

 

そんな時、文芸部の部室に生徒会の二人が来襲する。

 

生徒会から廃部勧告を受ける文芸部。

 

部の存続の為に、文化祭で部誌を作ることになった。

 

その条件の中に、部員全員のオリジナル小説を掲載する事が盛り込まれていた。

 

光太郎は1ヶ月程度でこれまでまるで進んでいない小説を完成させなければならなくなった。

 

 

 

部誌を制作する事が決まった文芸部は合宿を行う。

 

その頃、光太郎は密かに七瀬に恋心を抱くようになっていた。

 

しかし、不幸力のなせる業なのか。

 

御大と散歩している帰り道、七瀬と原田の逢瀬の時を覗いてしまう。

 

合宿の間、光太郎は気が気でなかった。

 

結局、合宿の間でも小説を書けるようになる糸口は掴めないままだった。

 

 

 

意外なことに突破口を開いてくれたのは御大だった。

 

御大に発破をかけられ、光太郎は七瀬に向き合うことを決める。

 

判明する原田先輩の真の顔。

 

そして七瀬の苦悩と真実。

 

それらを受け入れた光太郎。

 

七瀬を受け入れる事は、家族の、特に母を受け入れることに繋がった。

 

家族とのぎくしゃくも緩和に向かう光太郎。

 

ずっと、とある理由はから伸ばしていた髪も切ると光太郎は書くべくして1作の短編小説を書き上げた。

 

 

 

『風域』と名付けられた文芸部の部誌は文化祭の当日きっちり完売する。

 

文芸部は廃部を一旦免れることが出来たのだった。

 

そして、光太郎は七瀬に想いを伝える。

 

文芸部はこの先も続く。

 

光太郎と七瀬はどうだろうか。

 

「僕は小説が書けない」を読みを終えた感想

 

人気作家2人の合作という事で本書を手に取りました。

 

主人公の光太郎の家庭事情がいきなりヘビーだし、ヒロインの七瀬の恋愛事情もまるで高校生らしくないという珍しい展開?でしたw

 

光太郎は作中ほとんど、小説を書き進められないでいます。

 

部誌『風域』の中の光太郎の短編小説が紹介されます。

 

小説の中の小説は普通に良い作品でビックリしました。

 

僕は小説を読む専門ですが、書ける人、書いている人はほんとに凄いなと思っています。

 

こんな風に葛藤しているのかなと思うとさらに凄いなと思いました。

 

それでは失礼しますm(__)m

 

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