【感想・ネタバレ】つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語 作:河野裕

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編集者と作家の探偵コンビの第2弾!

大学に進学した小暮井ユキが出会ったのは「ラバーグラス」という演劇サークル所属の大野さんと、シーンごとにバラバラになった脚本にとり憑いているという幽霊の噂。

「その事件、解決しちゃいませんか?」

ユキは、サクッと持ちかけるが、駆け出されたのはもちろんあの2人の”探偵さん”で・・・

”小説家”と”編集者”のコンビが幽霊にまつわる謎を、物語を創るように議論しながら解き明かす、異人館の街をやさしく彩る探偵物語。

以下、ネタバレ含みます。

「つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語」を読みを終えた感想(ネタバレ含)

●プロローグ

前巻で登場した小暮井(こぐれい)ユキが大学に入学したところから始まる。

サークルの勧誘を断りながら歩いていると、演劇サークル「ラバーグラス」に所属する大野と出会う。

大野から新人歓迎会で上演される劇のチラシを受け取るユキ。

チラシには幽霊が出ることが書かれていた。

気になるユキは劇に現れる幽霊について、北野坂探偵舎に依頼することにする。

●バッド・クォートに憑く幽霊

ユキと大野は喫茶店・徒然珈琲で佐々波と雨坂に幽霊の話を持ちかける。

幽霊に関しての依頼は断れないと佐々波。

2人でユキの通う大学に赴くことを約束する。

後日、ユキと佐々波と雨坂は小競り合いの言い合いをしながら大学へ赴く。

演劇サークル部長・鍵谷は、幽霊の件を広告の一貫とするため報告書をまとめて欲しいと依頼。

また、演劇サークルのメンバーのほとんどは雨坂のファンであるらしい。

調査を行っていく内に、幽霊の目撃談は嘘である事が判明する。

それを鍵谷に報告する最中、本物の幽霊が佐々波の前に現れる。

●TO MY SISTER

幽霊は”レイニー”と佐々波に呼ばれていた。

本章は佐々波の過去から始まる。

高校3年の佐々波は知己である大学の教授・雨坂教授を尋ねるつもりで大学に足を運んでいた。

教授の部屋を尋ねるがそこには教授の姿は無く、1人の青年が立っていた。

彼は幽霊だった。

雨が嫌いだからと”レイニー”と名乗る。

レイニーは教授の机の上にある小説を読んでみろと言う。

その小説は佐々波を夢中にさせる。

そして、レイニーにこの小説の書き手を探すように命令される。

その時、部屋のドアがノックされる。

部屋に現れたのは、小さな少女だった。

雨坂ノゾミ。

雨坂続の姪っ子である。

保育園児である彼女は天才であった。

その彼女から自分にはお兄ちゃん(叔父)がいる、その人が小説を書いたのだと教えられる。

そして、佐々波と雨坂は初めて出会う事になった。

雨坂を見て、レイニーは興奮する。

レイニーは自分の文才を託せる人間を探している。

雨坂が探していた人材だという。

文才のある人間だけに自分の姿が見える能力がレイニーにはあるのだと。

しかし、雨坂にはレイニーは見えない。

後日、佐々波と雨坂家族(父・母・ノゾミ)と雨坂続は揃って車で出かけていた。

そして、事故に遭う。

佐々波は無事、雨坂続は6年間寝たきりであった。。

雨坂家族は全員亡くなり、ノゾミは地縛霊に、母もどこかで幽霊として存在することになる。

●アナグラム・プログラム

バラバラになったシナリオを矛盾の無いように組み立てる演劇サークルのメンバー。

その添削を佐々波と雨坂は行っていた。

組み上がったシナリオは矛盾は無いが、足りないピースがあると雨坂。

足りないピースは”作者のメッセージ”だという。

佐々波は”作者のメッセージ”を探すことをユキにお願いする。

佐々波の依頼を受けたユキは精力的に行動する。

大野という協力もあり、作者のファンサイトの掲示板で情報収集しようと考える。

一方で大野と接触した佐々波。

大野の兄こそ、シナリオの作者であることを推理する。

ユキの人柄に折れた大野は作者である、兄のメッセージを探してユキに伝えると約束する。

●著者に書けない物語

ついに劇の本番を向かえる。

本番前日、シナリオの正しい順番が分かるが物語の空白部分は分からないままであった。

しかし、雨坂は問題ないと言う。

いつも通り”編集者”と”小説家”の言い合いをすれば問題ないと雨坂は断言する。

舞台の内容はレイニーと大野の兄との関係と物語がそのまま演じられる。

レイニー=ゴーストライター

大野兄=作者

大野兄はずっと、自分の力で今の人気があるわけでないこと、関係が続くほど自分の力で書いてみたくなったこと。

それらに悩んだ彼の苦悩がそのまま舞台になっていた。

舞台の内容は当初は”絶望”をもって締めくくられる予定だったが、正しい順番と正しい作者のメッセージにより”希望”のあるエンディングに変えることが出来た。

●エピローグ

海を見つめるるノゾミ。

そこにレイニー?が現れる。

ノゾミに佐々波へのメッセージを預け、ノゾミは意識を失う。

<END:次巻へ続く>


前巻は読んでいて続編が気になっていました。

タイミング良く、自分のお店に入荷したの読んでみました。

本巻では、過去の出来事が多く語られて佐々波と雨坂の関係が少し分かりました。

また、佐々波がなぜ”紫の指先”を探しているのかなど物語が次の巻から進むことを予感させる展開でした。

次巻以降も楽しみです。

それでは失礼致しますm(__)m