【感想・ネタバレ】櫻子さんの足元には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み 作:太田紫織

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櫻子さんシリーズ第2弾!!

北海道、旭川。

とあるレトロなお屋敷に、「櫻子さん」が住んでいる。

彼女は型破りなお嬢様。

骨を偏愛し、骨と死体の状態から、真実を導くことができる。

そんな彼女と一緒にいると、平凡な高校生であるはずの僕まで骨と縁が深くなるようで・・・。

夏の初め、櫻子さんに付き合って出かけた僕は、山道でひっそりと眠る骨に遭遇する。

その骨の隠された悲しい秘密とは・・・。

お陰様で大人気!新時代の才能が放つ、最強キャラミステリ。

以下、ネタバレ含みます。

「櫻子さんの足元には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み」を読みを終えた感想(ネタバレ含)

●プロローグ

櫻子に呼び出された、主人公・館脇正太郎。

しかし、櫻子は屋敷におず使用人のばあやに紅茶とお昼をごちそうになりながら、試験勉強をすることに。

部屋を見回すと新たな「骨」が増えていた。

ふと正太郎は、倒れたままの写真立てが気になった。

ばあやによるとどうやら家族の写真らしい。

正太郎はばあやに櫻子の母について尋ねるが、ばあやは答えずにどこかへ行ってしまう。

仕方ないので数学の勉強を始める正太郎。

しかし、苦手な数学の勉強は捗らず、試験が心配になる。

そこにばあやが帰ってきて紅茶のまじないなるものをかけてくれる。

後日、正太郎は数学で期待以上の点数を取り、無事夏休みの補習を免れることになる。

●第一骨 夏に眠る骨

正太郎は櫻子の誘いを受けて、当麻町に出かけることになる。

正太郎は鍾乳洞を観光し、櫻子と不毛な会話をした後、ミニ登山コースを登ることになる。

散歩途中、コース外からカップルが「死体が・・・!」と叫びながら出て来る。

当然のように死体に向かって走り出す櫻子。

辟易としながら追いかける正太郎。

そこには確かに白骨化した死体があった。

すぐに地元の警察に連絡する正太郎。

警察に櫻子が白骨から得られる情報で検死を行い、余計に怪しまれるいつもの展開。

任意同行をなんとか回避して、その日は終わる。

次の日、櫻子の元を訪れた正太郎はテレビで、見つけた死体の氏名や年齢、性別などを知ることになる。

死体の身元は、鴻上アサ(70歳)だった。

櫻子の検死は的確だった。

さらに、土日があけて登校する正太郎。

昼休みに一人の女子生徒が訪ねてくる。

可愛い少女の名前は、鴻上百合子だった。

話したいことがあると、放課後二人で紅茶専門店に訪れる。

お店で話す内に百合子はアサの孫であると分かる。

百合子は正太郎にお礼を言いたくて呼び出したのだ。

話の最後に、正太郎はアサにお線香をあげさせてもらえないかと頼む。

百合子はおばあちゃんも喜ぶと承諾してくれる。

その際に櫻子にも同伴して貰えたらと頼み、連れて行くと約束する正太郎。

約束通り、櫻子を伴って鴻上家に赴く正太郎。

鴻上家には介護が必要なアサの旦那、百合子から見ればおじいちゃんがいた。

おじいちゃんは絵が趣味でたくさんの絵が鴻上家には飾られていた。

その中には動物の絵や、美しい風景の絵もあった。

おじいちゃんがなかなかデイサービスから帰ってこず、後日また改めて伺うと帰宅しよとする正太郎と櫻子に、百合子は「おばあちゃんがどこで、どんな風に死んでいたか教えて欲しい」とお願いする。

警察からも教えてもらっていなのにと躊躇する正太郎だが、櫻子がさっさと承諾してしまい、次の日3人で事故現場に赴くになる。

次の日、約束通り事故現場に百合子を連れて来た櫻子と正太郎。

櫻子は事故現場でおばあちゃんであるアサがどのように亡くなっていたか克明に伝える。

寂しい場所で自殺をした事に、後悔の念を吐露する百合子。

しかし、櫻子は「自殺などではない」と言い放つ。

困惑する正太郎と百合子。

櫻子はその根拠を示すために転落したと思われる、事故現場の崖の上に行く。

そこから見える景色はおじいちゃんが描いた、朝日が登る風景画と同じだった。

アサは愛する旦那が描いた場所で元気を貰っていたのだと櫻子。

検死からも自殺したとは思えないと科学的解釈も加えられる。

アサの死が自殺ではなく、事故だったと知った百合子はまた泣き出してしまっていた。

後日、再び紅茶専門店に来てした正太郎と百合子。

百合子は介護の道を目指すために、テニス部を正式に退部することを正太郎に告げる。

ばあやに教えてもらった紅茶のまじないをしながら、百合子の願いが叶うように祈る正太郎だった。

●第弐骨 あなたのおうちはどこですか

熱帯夜に部屋の扇風機が壊れてしまった正太郎。

仕方ないので、深夜のコンビニに出掛けることにする。

雑誌を読んでいた正太郎が目にしたのは年端もいかない小さな子供だった。

どうしてもほっておけないと子どもの後を追う正太郎。

子どもを保護した正太郎は近くの交番に行くことに。

交番では気さくな警察官・内海さんが駐在していた。

「いーちゃ」と名乗る少女を探すべく、夜の街へ繰り出す正太郎たち。

しかし、どうしても少女の家を見つけることは出来ない。

途方に暮れた正太郎はすがる思いで櫻子の家を尋ねる。

早朝の訪問で櫻子は機嫌が悪かった。

しかし、外見からの特徴で年齢などは判別出来た。

話の最中にばあやによって櫻子は輩に引きずり込まれ、仕方なく正太郎は櫻子抜きで家探しを続行する。

「いーちゃ」が言う公園が近くにあるという手がかりを信じ、公園に向かう正太郎だが、やはり家は見つからない。

そこへ櫻子から連絡があり合流する。

櫻子の助言により病院なら詳しいことが分かるということなので、始めのコンビニ近くの整形外科に赴く。

病院に行くと、氏名や住所が確かにわかった。

少女の名前は「富永柚胡香(ゆうか)」だった。

少女の左腕の怪我などから彼女の母親はあまり子育てに関心が無いということが分かる。

住所を知った正太郎と櫻子と、内海。

家を訪れると、返事は無かった。

そこに近所のおばさんが現れて、柚胡香の母親の人となりを知ることになる。

そして、櫻子は柚胡香の家のドアを開いた。

ドアの向こうからはむせ返るほどの死臭が漂っていた。

家の中で、母親は亡くなっていた。

不自然な死に方に納得のいかない櫻子。

会話の中で、柚胡香の妹?弟?である赤ちゃんがいないことに気付く。

その会話で櫻子は母親の下の床下収納に赤ちゃんがいることを察する。

床下収納には確かに赤ちゃんがいたが、かなり危険な状態だった。

急ぎ生命維持を行う櫻子と正太郎。

そこに母親を殺した犯人である男が現れる。

外でなんとか足止めしてくれた内海。

しかし、内海は負傷していまった。

逃げるわけにはいかないと正太郎。

祖父にならっていたという護身術でなんとか犯人の男を止めることに成功する。

その時、赤ちゃんの泣き声とパトカーのサイレンが聞こえたのだった。

必死に赤ちゃんを守った母親であったが、世間の目は厳しかった。

幼子を虐待、不幸な子どもを作った無責任な母親をしてメディアは取り上げたからである。

また自分は寂しい死体と出会ってしまったと感じる正太郎だった。。。

●第参骨 殺されてもいい人

とある夏の日、薔子のお屋敷でバーベキューを楽しんでいた正太郎。

薔子の願いで彼女の祖父の卒寿のお祝いのパーティに櫻子と行くことになる。

そこには祖父である東堂清治郎とその家族が大勢いた。

東堂清治郎は90歳になってなお、精力の衰えぬ人物らしく、これまで正妻の他にも愛人がたくさんおり、家族の数がドンドン膨れ上がったという。

パーティの最中に、家族の中で清治郎に対する不満をみな一様に抱いていることを知る。

明くる日、清治郎は心不全で亡くなってしまう。

みな一様に清治郎に対して殺意があったと疑心暗鬼になり、家族の間で犯人探しが始まってしまう。

しかし、各々が話す矛盾点を指摘する櫻子。

今度は逆にお互いを庇い合う家族たち。

どうやら、清治郎は本当に病死であったようだ。

祖父、あるいは父の死によって少しずつ良い方向に家族の関係が変化していく予感を感じさせながら、正太郎は帰宅していく。

1年後のエピソードが最後に添えられている。

使用人であった娘と清治郎の間に出来た最後の赤ん坊を、清治郎の正妻・君子が連れているところに正太郎と櫻子は出会う。

そこで、櫻子は君子が清治郎が危険な薬な組み合わせを処方しているのをなぜ、止めなかったのか質問する。

狼狽する正太郎。

君子の歪んだ思考。

正太郎は救われた命と、奪われた命を考え呆然とするのであった。

●エピローグ

やはり夏の日のとある日。

正太郎は櫻子のお屋敷にいた。

庭には、先日登場した内海巡査とその姪っ子2人と、富永柚胡香と、櫻子だった。

富永柚胡香が明るい生活を得ている事に安心する、正太郎と櫻子と内海巡査。

ばあやから櫻子の母親について少し語られる。

正太郎は夏の楽しさを踏めしめながら、物語は続く。

<END:次巻へ続く>


櫻子さんシリーズは第1弾は読んでいて、たまたま手に入ったので読んでみました。

櫻子さんシリーズはミステリーのジャンルで、人は確実に1章につき1人は死にます。

しかし、今作では1件も殺人では無いのが特徴かなと思います。

そして、気持ちよく読み終わらせない何かが混じっていて、どこか暗い。

でも、ミステリー自体はライトなので不思議な読みやすさがありますね。

それでは失礼致しますm(__)m