【感想・ネタバレ】櫻子さんの足元には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘 作:太田紫織

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櫻子さんシリーズ第3弾!!

北海道、旭川。

僕、正太郎と櫻子さんが住む街だ。

櫻子さんは、抜群の美貌とスタイルを持つお嬢様。

けれどどこか残念なのは、彼女が骨を好き過ぎるから。

その雄弁さに惹かれ、真実を探り出す様は、まるで探偵。

そんな彼女が、僕の高校の文化祭に来ることに。

黙っていれば魅力的あ彼女に、密かにときめく僕だけど、理科準備室で人骨が見つかり・・・。

北の美食も謎も満載。

残念美人櫻子さんの最強キャラミステリ!

以下、ネタバレ含みます。

「櫻子さんの足元には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘」を読みを終えた感想(ネタバレ含)

●プロローグ

従姉の結婚式に参加するため、札幌に来ていた正太郎。

従姉に将来の話を振られ、戸惑ってしまう。

母を旭川に一人にしたくないと思いつつ、外に出てみたい気持ちも少しはあることを再認識する。

結婚式が終わり、旭川に帰ってきた正太郎。

将来の事を考える正太郎だった。

●第壱骨 呪われた男

近所の交番に務める巡査・内海の頼みで、内海の友人・藤岡の家を訪ねる正太郎と櫻子。

内海は藤岡が近頃「自分はもうすぐ死ぬ」と言い出したことを気にしていた。

藤岡は自分の家系で男子が早死することがあまりにも多いため、呪いかないかで自分も早死にするのだと思いこんでいるらしい。

さらに飼い主を次々に不幸に見舞う犬も最近飼い始めたらしいと話す。

呪いなど存在しないことを証明し、説得して欲しいと櫻子と正太郎にお願いするのだった。

藤岡邸についた一同。

藤岡邸は近代建築風で、モノトーンに包まれた黒い家だった。

問題の男性・藤岡毅。

妻の美幸、生まれたばかりの赤ちゃんと、外見はかわいい犬でしかないヘクターと生活している。

詳しい話を聞いていると、藤岡は早死にした自分の一族を詳しく調べていた。

どうやら、一族の男性に限り偶然ではないレベルで早死していることが証明された。

しかし、やはり呪いなど存在しなかった。

藤岡は自身の書斎に飾ってある絵から発生していた砒素とカビにより病に蝕まれていた。

その絵を所有していた親族もやはり、絵から発せられる有害物のせいで亡くなっていた。

また、どうやら藤岡家は遺伝的に体の構造に不具合があり、ストレス耐性が構造的に弱い男性の一族はその遺伝的要因からも強い影響を受けていた事が分かった。

早死の原因が分かってホッとする、妻の美幸や内海。

櫻子は知り合いの医者に連絡しよと電話をしていた。

そこで正太郎は小さな違和感を感じていた。

「なぜ、内海に連絡したのか?」

内海と藤岡は中学の頃に、少し絡みがあったがそれ以降は疎遠であった。

にもかかわらず、なぜ今になって連絡を取ってきたのか。

その疑問耳にした櫻子は藤岡の真意に気付く。

庭で藤岡は薪割り用の斧で自らの足を傷つけて出血していた。

藤岡は実は借金で火の車だった。

妻と幼い子どもの為に、生命保険を受け取るため自殺しようとしていた。

内海に連絡したのは、警察官である内海に証言させることで病死に説得力を持たせるためだった。

しかし、自殺は未遂に終わり藤岡は助かり事件は幕を下ろす。

その後、藤岡夫妻は正太郎の母の好意でアパートと好条件で借りれることになる。

また藤岡は正太郎の友人である鴻上さんの父が経営するお店の関連会社に再就職が決まり、藤岡一家はこれまでより落ち着いた暮らしが出来ているらしい。

呪いの犬と呼ばれていたヘクターは、櫻子のお屋敷で引き取られた。

正太郎は櫻子から、藤岡を助けられたのは君のおかげだと礼を言われる。

珍しいことに驚く正太郎。

そして、この時彼は初めて櫻子に「正太郎」と名前を呼ばれたのだった。

身長は彼女と出会ってから4.5cm伸びていた。

●第弐骨 お祖母ちゃんのプリン

短いエピソード。

正太郎は祖母の命日にお墓参りに行っていた。

帰り道、通り雨を予感した正太郎は櫻子のお屋敷に向かう。

予感は的中し、通り雨に少し打たれながらも櫻子のお屋敷に到着する。

いつものように紅茶をごちそうになる正太郎だが、今日はお土産があるという。

お土産は祖母が好きだったという「プリン」だった。

お土産をばあやと櫻子とで食べている間に、正太郎は自分の祖父や祖母の話をする。

なぜ、祖母は入院している病院から遠回りの位置にあるプリンを買わせていたのか不思議がる正太郎。

その理由は分かるとばあや。

幼い正太郎は祖母の真意に気付けなかったことに気付く。

それでも、祖母からの深い愛を再認識した正太郎。

雨は止み、空には虹がかかっていた。

●第参骨 託された骨

正太郎の高校は文化祭の時期を迎えていた。

櫻子のお屋敷を訪ねた際、文化祭があると期待もせずに話した正太郎。

すると、なんとまさか櫻子が文化祭に来ると言うではないか!

そわそわしながら、校門で櫻子を待つ正太郎。

仲の良い用務員のおじさんと話しながら待っていると本当に櫻子は現れた。

用務員さんも驚いていた。

正太郎はクラスの出し物である執事喫茶に櫻子を招待する。

しかし、気付けば櫻子の姿は無かった。

もしやと思い、理科準備室に向かうと予想通りに櫻子はそこにいた。

標本を見ていたのである。

立ち入り禁止の理科準備室でいると、担任教師の磯崎先生が現れる。

櫻子が標本士であることが分かると、資料室に大量の骨が保管されているがまるで整理出来ていないので手伝って欲しいと磯崎先生は櫻子にお願いする。

以前の生物の教師である、佐々木先生が管理していたのだが急死してしまって手に負えない状態だという。

標本に触れられるということで快諾する櫻子、当然手伝うことになる正太郎だった。

次の日、さっそく骨の整理を始める3人。

途中、猫の骨が見つかり櫻子と話すうち、櫻子に憤りを感じてしまう正太郎。

しかし、整理を進めるうちに人骨が見つかってしまいそれどころではなくなってしまう。

発見されたのは、若くして亡くなった女性のものであると櫻子。

一度、火葬された骨であるということで事件性はないと言うもののとりあえず警察に連絡することになる。

警察に通報し、帰ってきた標本の整理を続ける正太郎と磯崎先生。

帰ってきた標本の中に、猫の分が無いことに違和感を覚える正太郎。

櫻子に問いただしたいと思いながらも、悩むながらの訪問では櫻子に会うことは叶わなかった。

さらに次の日、発見さえた骨と一緒に見つかった本や写真を遺族に返却したいと磯崎に話す正太郎。

しかし、遺族に返却は不要と言われたと磯崎。

再度連絡すると、事情があって受取には行けないが持ってきてくれるのであれば受取たいと言うことで正太郎は遺族の元に向かうことにする。

遺族に会いに行く際、櫻子も連れて行こうと正太郎は櫻子のお屋敷を訪ねる。

最初は渋った櫻子だが、結局同行することになった。

遺族を訪問する正太郎と櫻子。

そこで出会ったのは、佐々木先生の姉・春間小雪だった。

遺骨は小雪が若い頃に実家で働いていた使用人の女性・夏子のものだった。

小雪に遺品を返却する正太郎。

しかし、禍々しい詩が書かれた写真だけは返せずにいた。

遺品を受け取った小雪は他に何か無かったかと問う。

写真のことかと思っていた正太郎だが、小雪が口にしたのは全然違っていた。

「子どもの骨は無かったか」

小雪によると、夏子は子どもの家で産んだが死産だった。

その死体をどこかに埋めた。

その事を弟である佐々木先生は知っていたので母の骨と一緒にしてやっていたのはないかと考えた。

しかし、整理した骨の中に子どもの骨は無かった。

櫻子には心当たりがあるらしかった。

子どもの骨が眠っていると思われる場所に向かう正太郎と櫻子。

櫻子の車の車内で、猫の骨について聞いてみるも知らないと返される正太郎。

そうこうしている間に目的地に到着する。

夏子の骨と一緒に保管されていた「寄生木」の本。

その寄生木がある場所に埋められているのでは考えた櫻子。

実際にそこを掘ってみると、オルゴールが見つかる。

オルゴールの中には小さなちいさな骨があった。

母親の乳房の骨と共に。

オルゴールと子どもの遺骨が見つかり、再び小雪のもとを訪れる正太郎と櫻子。

そこで櫻子は、赤ん坊の本当の母親は小雪では無いかと指摘する。

それは事実だった。

佐々木先生がなぜ、遺骨をそばに置くほど思っていた夏子に想いを伝えなかったのか。

帰りの車内で、正太郎は櫻子から仮説を聞かされる。

夏子は小雪ととても似ていたらしい。

そして、とても珍しい足の指の形も同じだったと。

二人は腹違いの姉妹ではないかと、なので夏子と佐々木先生もやはり腹違いの姉弟ということになる。

事実かどうかは分からないが、仮説に説得力を感じた正太郎は呆然とする。

遺品も届け、標本の整理が完了した頃、正太郎は理科準備室のポスターから思いがけず真実に辿り着く。

櫻子のお屋敷を訪ねた正太郎は、櫻子を追求する。

正太郎の考えは正しかった。

猫の骨はやはり櫻子が持ち帰っていた。

しかし、その猫は櫻子がかつて学生の頃飼っていた猫だった。

櫻子は正太郎の学校のOGだった。

なので用務員のおじさんも知っていたのだ。

そして、櫻子の時代に生物教師として働いていたのが佐々木先生だった。

櫻子はこっそり猫の骨を回収し、自宅にあるもう一匹の猫と一緒にしてやろうと考えていたのだ。

自分の飼っていた猫を持ち帰ったのだからと、正太郎も学校側も問題にしないという事でめでたしめでたし。

●エピローグ

めでたしめでたしで終ったのも束の間。

10月になり、櫻子邸を訪れた正太郎。

大型犬・ヘクターに会いに来たりとなにかと櫻子邸を訪れていた正太郎。

そんな正太郎に櫻子は、「二度とここへは来るな」と言い放つ。

ショックを受ける正太郎。

櫻子は自分が死を呼びよせる事を、実は気にしていたのだった。

自分と関わりが多くなってきた正太郎に死んでほしくないからと遠ざけようとした。

しかし、正太郎は従わない。

第壱骨で櫻子自身が言ったように、呪いや非科学的な事を信じるなんて櫻子らしくない。

なので僕もそんな事は気にしないと正太郎はこれまで通り櫻子と関わる事を宣言する。

ヘクターと元気いっぱいに散歩に出掛ける正太郎。

それを見つめる櫻子だった。

<END:次巻へ続く>


櫻子さんの足元には死体が埋まっているシリーズの第三弾。

今回は、櫻子さんの過去や正太郎に対する感情が少し見えましたね。

今後、二人はどんな関係になっていくのでしょうか?

気にはなるのですが、どうも僕は正太郎君があまり好きになれないのです。

続きを読む日は遠そうです。

それでは失礼致しますm(__)m