【感想・ネタバレ】思い出のとき修理します4 永久時計を胸に 作:谷瑞穂

「思い出のとき修理します」シリーズ、ついに完結!

不仲に思えた両親の絆、亡き妻への秘めた思い・・・

時計店には今日も人々の「思い出」が持ち込まれる。

そんな中、秀司が作ってくれているドレスウォッチの完成が近いと聞き、歓びとともに複雑な気持ちになる明里。

秀司の元に、スイスの時計工房から手紙が届いているらしいからだ。

ともに商店街で暮らす未来を夢見つつ、本当は秀司がスイスで修行を続けたいのではないかと悩み・・・

ついに完結!!!

以下、ネタバレ含みます。

「思い出のとき修理します4 永久時計を胸に」のストーリー(ネタバレ含)

■第1章 星と夜のエタニティ

いつものように美容師の仕事を頑張る主人公・明里(あかり)

お客さんは、結婚を控えた女性・和歌。

和歌の話しを聞いて、彼氏である時計屋の秀司を思ったり、思わなかったり。

秀司との将来、結婚、独立、色々気になる明里だった。

秀司が営む時計屋には、不思議な依頼が来ていた。

壊れていないペアウォッチを直して欲しいという依頼だ。

秀司と晩御飯を食べながら、聞いた依頼を不思議がる明里。

仕事が休みだった明里は、商店街を歩いていると和歌に出会う。

ペアウォッチの依頼をしたのは和歌だった。

話を聞くと、どうやらペアウォッチは和歌の両親のものらしい。

その両親が結婚を控えるこの時期に、離婚しようとしているらしい。

和歌が小さい頃にも両親が喧嘩した時に、ペアウォッチを時計屋に持ってきたことがあって、秀司のおじいさんがなんらかの細工を施してくれたおかげで仲直りしてくれた。

その時の記憶から、また時計屋ならなんとかしてくれるのかと思って依頼したようだった。

そして、彼女自身にも結婚を控えた彼氏に疑問が生じていた。

結婚を考えている男性の名は亮平

亮平に隠し子がいるのではと疑っていた。

彼は、一人で保育園を盗み見していたらしく、その見ていた子どもというのがシングルマザーの子どもだという事が隠し子疑惑の発端らしい。

両親の不和、結婚相手への疑惑。

それらの疑問を解決するために和歌に協力する明里。

一方で、亮平に協力する秀司。

色々調べていると、事実が明らかになっていく。

理想の夫婦像、大切な人との向き合い方。

それを考えさせれられる物語。

キーアイテムは、「日時計」と「夜時計」。

■第2章 幸運のタイムカプセル

今度の登場人物は、かつて大判焼き安西商店を営んでいてた店主・安西。

その妻・聡子。

そして、かつて商店街に住み今は有名な甘味処を経営する男・馬部。

長らく空き家だった安西商店から、夜中に物音がすると噂があった。

真相を確かめに秀司は商店街の仲間とともに夜、安西商店を訪れる。

そこには、安西からお店を借りたという馬部がいた。

馬部は小学生の頃、商店街に住んでいて転校する際に神社にタムカプセルを埋めていた。

馬部はタイムカプセルの中にあるはずの「しおり」が無く困っていた。

自分が安西商店を継ぐためにはどうしてその「しおり」が必要だと言う。

そこで、秀司の飯田時計店に思い出の修復を依頼するが・・・

「しおり」の謎を解く秀司。

安西の妻・聡子の秘められた思い。

それを知った安西は、馬部にお店を託すため大判焼きを焼き方を馬部に伝えることにした。

一方、明里は馬部との会話の中で、血の繋がりの無い人間がお店を継ぐことは正しいのか考えさせられる。

秀司との未来、自分の未来。

さらに悩む明里だった。

キーアイテムは「2つのタイムカプセル」

■第3話 パートナーのしるし

ついに物語の最終章。

明里と秀司の恋の結末。

太一の正体?が語られます。

将来の事を強く意識しだした二人。

秀司は明里との結婚を考えているように、時計屋としての仕事を増やしていた。

明里もそれを人づてに聞いていたし、考えてもいた。

しかし、秀司が本当にしたいことはスイスで独立時計師になる修行では無いのか?

自分の存在が、秀司の夢の枷になっていないのか不安だったが、自分の将来もきちんと決め兼ねていた明里は話を切り出せずにいた。

そんな時、スイスからかつての同僚が秀司を説得に訪れる。

かつての同僚からの話で、明里は秀司をスイス行かせようと背中を押す。

明里か、時計か。

明里の真剣な気持ちに答えるべく、秀司はこれまで以上に将来の事について考える。

秀司も明里も、物理的にスイスと日本という遠距離が二人の気持ちも離してしまうのではないか?

時間という絶対的なものに気持ちを風化させられてしまうのでは無いか?

二人はお互いに悩んでいた。

悩み抜いた二人は、自分たちの気持ちは離れないことを信じる事にした。

二人は結婚することになったが、遠距離夫婦になることに。

秀司は夢を叶えて帰ってくる。

明里は秀司の帰りを信じて二人の場所を守る。

明里は秀司が自分のためだけに作った時計を受け取る(買い取る)。

太一に関しては結局、彼らしく煙に巻かれた感じで終わりましたw

しっとりと穏やかに、二人の物語はここまででおしまいです。

「思い出のとき修理します4 永久時計を胸に」を読みを終えた感想

シリーズ第4作の今作で「思い出のとき修理します」シリーズは完結になりました。

津雲神社商店街にかつて縁のあった誰かが訪れ、その人がなんらかの思い出を持ち込む。

何かを失って津雲神社商店街に辿り着いた明里と秀司が、それらの思い出に触れることで少しずつ自分たちも前に進む。

「思い出」や「時計」が題材なので「時間」というものが1つのテーマなような気がします。

そして、「思い出のとき修理します」シリーズは全編通してゆったりとした物語で安心感がありました。

主人公の二人の恋愛も時間をゆっくり感じさせました。

良い作品だったと思います♪

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