【感想・ネタバレ】僕は何度でも、きみに初めての恋をする。 作:沖田円

何度も「はじめまして」を重ね、そして何度も恋に落ちるー

両親の不仲に悩む高1女子のセイは、ある日、カメラを構えた少年ハナに写真を撮られる。

優しく不思議な雰囲気のハナに惹かれ、以来セイは毎日のように会いに行くが、実は彼の記憶は1日しかもたないことを知るー。

それぞれが抱える痛みや苦しみを分かち合っていくふたり。

しかし、逃げられない過酷な現実が待ち受けていて・・・。

優しさに満ち溢れたストーリーに涙が止まらない!

以下、ネタバレ含みます。

 

「僕は何度でも、きみに初めての恋をする。」のストーリー(ネタバレ含)

■Ⅰ Primrose  それは光のはじまり

本作のヒロイン・セイ。

沈んだ気持ちで空を見上げながら歩いていると、シャッターを切る音が聞こえた。

目の前にはカメラを構えた少年・ハナがいた。

突然の事に驚くセイだったけど、ハナの人懐っこい雰囲気になんとなく許してしまう。

出会ったばかりのハナに、鬱屈とした感情をぶつけるセイ。

そんな気持ちもハナは受け止めてくれた。

二人の最初の出会いの話。

※Primrose(プリムローズ,プリムラ)の花言葉:「青春のはじまりと悲しみ」「青春の恋」

■Ⅱ Lycoris 虹の下でもう一度

セイの本名は「倉沢星」みたいですね。

あと、意外にも原付きの免許を持ってるらしく、クラスメートとその話題で話していました。

雨の強い金曜日の放課後、ハナと出会った公園に「こんな雨が強い日に来る人はいない」とセイは行かなかった。

セイの悩みは「両親の不仲」でした。

父と母が言い争いをしていて、それを聞く、見るのが嫌でセイは家が嫌いになっていた。

土曜日、やはり雨は降っていたけど家にいたくなくてセイはハナと出会った公園に向かう。

そこにはちゃんとハナがいました。

ハナの言動に違和感を覚えるセイ。

「僕の記憶、1日しかもたないんだ」

さらっと、ハナが言うことが信じられないセイ。

ずっとセイの事を考えていたからセイの事は覚えていたんだよとハナ。

1日で記憶がリセットされる系の設定ではなく、24時間考えなかったことを忘れるタイプ?のようです。

マイペースなハナはセイに「デートをしよう!」と言ってセイを連れて走り出す。

※Lycoris(リコリス、彼岸花)の花言葉:快楽・誓い・追想・深い思いやり・悲しい思い出・再会・驕慢な愛・情熱・穏やかな美しさ

■Ⅲ Clover たったひとつの約束

二人の初めての「デート」は、ハナの気の向くままの散歩だった。

目的地もなく、突然猫を追いかけだしたりするハナに着いていくのに必死なセイ。

とんでもない「デート」だと呆れながら、セイとハナは街を見下ろす事が出来る「秘密の場所」に偶然辿り着く。

ハナはまた「明日も会える?」とセイに尋ねる。

セイはまた「さあね」と答える。

二人は約束はいらない。それがたったひとつの約束。

※Clover(クローバー)の花言葉:「私を思って」「幸運」「約束」「復讐」

■Ⅳ Edelweiss 思い出をしまった場所

休みが明けた学校。

セイはクラスメートの三浦さんにハナの事について尋ねる。

ハナは中学生の時に交通事故が原因で記憶障害になったらしい。

授業が終わって、セイはいつもの公園に向かった。

二人は競うように公園に来るようになっていた。

遅れて現れたハナはいつもと違って制服だった。

他愛もない話を続けて、夕暮れ時。

そろそろ帰ろうかというところにハナの兄・芳野葉(よしのよう)が現れる。

送っていこうと言うハナ兄弟の申し出から逃げるように帰ってしまうハナ。

家に帰ってセイは昔の記憶を思い出す。

その写真がどこにあるか母に聞こうとリビングへ降りると、そこには父と母が口論していた。

写真の在処を聞くことが出来ず、布団の中でセイはハナに会いたいと願う。

※edelweiss(エーデルワイス)の 花言葉:「大切な思い出」「勇気」

■Ⅴ Plumeria 小さな陽だまり

目が覚めたセイは、いつもより早く家を出る。

学校に行く気がおきないセイは、公園に向かう。

ハナに会いたいと願っていたセイは、登校時間よりずっと早い時間の公園でハナ会うことが出来た。

二人の2回目の「デート」。

セイはハナに自分の両親の不仲について打ち明ける。

そんな話もハナは優しく受け止めてくれた。

夜が近づいてきても、家に帰りたくないと思うセイを想ってか、ハナはセイに「そろそろ帰ろうか」とは言わなかった。

気を遣われている事が分かるセイは自分から「そろそろ帰ろう」と言う。

帰り道、クラスメートの三浦さんに会った時、セイの家がハナよりもずっと遠いことがバレる。

心配だから送るというハナ。

家族の事を話した後でもどうしてもハナを自分の世界に近づけたくないと思うセイ。

仕方なく納得したハナは、セイを初めて抱きしめる&おでこにキス。

二人の距離はドンドン縮まっていた。

※Plumeria(プルメリア)の花言葉:「気品」「恵まれた人」「日だまり」「内気な乙女」

■Ⅵ Salvia 確かにあったもの

何週間かが過ぎて、セイは公園へ向かっていた。

クラスメートの三浦さんも無事に原付の免許とマイ原付をGET!

公園に向かう途中、ハナの兄の葉に出会す。

葉とカフェで話すセイ。

葉にハナと一緒にいてやってくれとお願いされるセイ。

葉と別れ、公園へ向かう途中セイは紙ふぶきを見る。

紙ふぶきの正体はハナの撮った写真だった。

写真を拾って公園へ行くと、ハナが芝生で眠っていた。

写真の整理をしながら眠ってしまったらしい。。。

その日は写真を整理して過ごした二人。

セイは帰り道、ハナと別れて三浦さんの家が営むケーキ屋さんに足を運ぶ。

ハナに自分の思い出の写真を見えるため、母に今日こそアルバムの場所を聞こうと決めたセイは家族の好物であるチーズケーキを3つ買って帰る。

しかし、セイのようやくの前向きな気持ちも玄関のドアを開けて聞こえてくる罵声と音に打ち砕かれる。

両親の口論に巻き込まれ、ショックを受けたセイは家を飛び出してしまう。

※Salvia(サルビア)の花言葉:「尊敬」「知恵」「良い家庭」「家族愛」

■Ⅶ Beefsteak gerauium 気付いたら夜明け

家を飛び出したセイ。

とにかくどこかへ行きたくて、やっぱり向かったのはさっきまでハナといた公園だった。

夜の公園にハナはまだいた。

ハナに抱きしめられながら泣くセイ。

泣いて、ハナと話して自分の気持ちに気付いたセイはもう一度、両親と話をするために家に向かう。

家が見えてきたところに、セイを探していた父と母に会う。

二人に小さい子どものように手を引かれながら家に帰ってきたセイ。

セイと両親はやっと自分たちの考えを伝えることが出来た。

それで、家族の問題は一気に解決するわけではないけど胸のつかえが取れた気がしたセイ。

明日もハナに会えるかな?

セイはそう思わずにはいられなかった。

※Beefsteak geranium(ビーフステーキゼラニウム、ユキノシタ)の花言葉:「愛情」「好感」「恋心」

■Ⅷ Delphinium すべてはきみがくれたもの

セイはまた公園に向かっていた。

今日もハナは公園にいた。

ここでハナの本名が分かる。ハナの漢字は「芳野葩」。

見せたかったアルバムを持って来たセイ。

アルバムを眺めながら、両親の離婚を報告する。

母親は家を出て行く。

その前に、ハナを母に会わせたいと思ったセイはハナを家に誘う。

ハナは喜んでセイの家に来てくれた。

セイとハナとセイの母の3人は楽しい時間を過ごした。

セイの家から公園へ向かう帰り道、二人の間に不穏な雰囲気が流れ始める。

※Delphinium(デルフィニウム)の花言葉:「清明」

■Ⅸ Hylotelephium siboldii 真っ暗な世界

セイは隣の市のアパートに引っ越す母親の荷造りの手伝いをしていた。

手伝いが一段落して、セイはいつものようにハナのいる公園へ向かう。

父が昔使っていたカメラを持ってハナの写真を撮ったしながら時間を過ごす二人。

お互い何か言いかけて、話を促されたセイは母親の手伝いをするために早めに帰ると告げる。

一旦帰って、母と話す内にハナを1人にしたくないと思ったセイは原付で公園へ戻るも、ハナはいなかった。

ハナの代わりにいた兄の葉から、ハナの記憶がもつ時間がドンドン短くなっていることを知らされる。

行方がわからなくなったハナ。

ハナを見つけるため、セイは駆け出した。

※Hylotelephium sieboldii(ミセバヤ)の花言葉:「静音」「憧憬」「安心」「憧れ」「しずかでおだやか」

■Ⅹ Forget me not  いつまでも、きみを

セイはすぐにハナを見つけることが出来た。

ハナは二人の「秘密の場所」にいた。

ハナもセイと同じように悩んでいた。

セイはハナを連れて、かつて自分がみた星空が美しい丘陵地を目指した。

原付きで、二人乗りで。

ハナが自分の事を忘れないように、ハナの名前とセイの名前を叫ばさながら。

丘陵地に着いた二人。

これまで一度も「約束」をしてこなかった二人。

丘陵地での話は「約束」だったように思います。

※Forget-me-not(わすれなぐさ)の花言葉:「真実の愛」「私を忘れないで」

■Epilogue

冬服に変わる季節。

セイはいつも公園にカメラを携えて向かう。

いつものように彼はいた。

二人は「初めまして」を交わす。

これかも何度でも。

END

「僕は何度でも、きみに初めての恋をする。」を読みを終えた感想

カバーのイラストがカスヤナガトさんだったので気になって読んでみました。

表題の花言葉を調べながら読んでいたのですが、それぞれ花言葉にマッチした内容で素敵だなと思いました。

感想は一言です。

「詩」

以上で~す。

それでは失礼しますm(__)m

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