2017年05月一覧

【感想・ネタバレ】余命10年 作:小坂流加

死ぬ前にって、もっとワガママできると思ってた。ー

 

二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にたおれ、余命は10年であることを知る。

 

笑顔でいなければ、周りが追い詰められる。

 

何かをはじめても志半ばで諦めなくてはいけない。

 

未来に対する諦めから、死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。

 

そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決めた茉莉だったが・・・

 

衝撃のタイトル。衝撃の結末。涙よりせつないラブストーリー。

 

以下、ネタバレ含みます。

 

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「余命10年」のストーリー(ネタバレ含)

 

主人公・高林茉莉は、まだ20歳だった。

 

しかし、遺伝性の難病を発症し「余命10年」を宣告される。

 

最初の2年は苦しい入院生活に費やすことになる茉莉。

 

生活の中心を自宅に戻すことが出来た時、すでに茉莉は22歳になっていた。

 

入院中から退院してすぐまでは余命の事もあり、何かに夢中になって取り組むことも無くなっていた。

 

 

そんな茉莉に生きがいを与えてくれたのは友人である藤崎沙苗だった。

 

沙苗がきっかけで始めた創作活動は次第に、茉莉に居場所と生きる力を与えてくれる。

 

余命が尽きるまで刻一刻と時間は過ぎる。

 

病気について詳しく説明していない友人も多く、そのせいで茉莉は心無い言葉に何度か晒される。

 

姉の結婚などとも重なり、茉莉の心は揺れる。

 

 

かつて入院していた同じ病気の「戦友」のアドバイスを思い出して、茉莉はさらに人生で後悔しないように心残りを消す行動に出る。

 

それが、きっかけに幸せと悲しみを味わうしかなくなる。

 

小学校の同級生・真部和人。

 

茉莉にとって最後の恋が始まる。

 

最後の恋は、茉莉にとって宝物になった。

 

 

 

和人に病気の深刻さが露見した時、茉莉は再び長い入院生活に戻る。

 

苦しい日々がいつまでと分からないまま続く。

 

そんな時間の中でも煌めく恋人との時間、家族が繋がっていく事。

 

最後まで戦い抜いた茉莉は静かに息を引き取った。

 

 

 

残された者にとって、茉莉の死は確かに悲しいものだった。

 

しかし、沙苗や和人にとっては少し印象が違った。

 

 

茉莉という存在は周りをとにかく楽しませたようだった。

 

茉莉の死は打ち上げ花火の終わりのように沙苗や和人には感じさせていた。

 

 

 

茉莉と和人が通っていた小学校には二人の残した軌跡がある。

 

それは長い年月が経ってもそこに残り、たくさんの奇跡を生み出していた。

 

「余命10年」を読みを終えた感想

 

女の子が早死にする良くも悪くもありふれた設定。

 

本書の特徴は章立てなどはなく、1,2,3と淡々と数字が進んでいく事にあると思いました。

 

「刻一刻」という言葉を意識させられるし、余命10年の中の1ページに過ぎないとさせ感じさせられました。

 

1ページの中には人生を彩るものや、人生における闇や不快感を覚えた出来事ももちろん含まれているのにどこか淡々とした印象を抱きました。

 

とても良い作品だと思いますが、切実に悲しくなりましたね。

 

それでは失礼しますm(__)m

 

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