【感想・ネタバレ】ふたつのしるし 作:宮下奈都

出会うべき人と出会う奇跡!!心震える愛の物語

美しい顔を眼鏡で隠し、田舎町で息をひそめるように生きる優等生の遥名。

早くに母を亡くし周囲に貶されてばかりの落ちこぼれの温之。

遠く離れた場所で所在なく日々を過ごしてきたふたりの”ハル”が、あの3月11日、東京で出会った。

何度もすれ違った二人を結びつけた「しるし」とは?

出会うべき人と出会う奇跡を描いた、心震える愛の物語。

以下、ネタバレ含みます。

 

「君に恋するなんて、ありえないはずだった」のストーリー(ネタバレ含)

■第1話 1991年5月

★ハル★

主人公:柏木温之(はるゆき)は小学1年生だった。

温之は少し変わった子どもだった。

先生やクラスメイトが「柏木くん」と呼んでも普段「ハル」と呼ばれているから自分を呼んでいるということも理解できないくらいだった。

そんなハルの思考回路が理解出来ない先生やクラスメイトばかりのなか、唯一浅野健太だけがハルの思考を理解してくれていた。

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★遥名★

ヒロイン:大野遥名(はるな)は中学1年生。

ここ(中学時代)が自分の目立つ場所ではないと思っていた遥名は、整った容姿や育ちの良さ、頭の良さなど全てを隠して平凡に生きていこうとしていた。

それでも、作り笑いや偽装した生き方に綻びは必ず現れる。

完璧にはうまくいかないと悟りながら、自らが輝くに相応しい時間や場所を夢見ていた。

■第2話 1997年9月

★ハル★

中学1年生になったハル。

教室で不意に乳歯が抜けて保健室に。

乳歯は養護の先生と一緒に中庭で宙に放った。

しかし、「乳歯が抜けた」という事実は「殴られて歯を折った」と歪められて噂になり、イジメが発生してしまう。

ハル本人は対して気にしていなかったが、中学生になっても友達の健太がハルの為には怒ってくれた。

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★遥名★

父親に強く反対されながらも、兄と同じ東京の大学に進学した遥名。

遥名が優秀だと思っていた兄が、「凄いやつばかりいる」と言っていたので期待していたがそこは遥名が考えているような輝く場所ではなかった。

期待からは失望が生まれ、遥名は燻っていた。

とある日の帰り道、中学校の近くを通っていた遥名は何かを空に向かって投げる中学生とそれを見守る先生を偶然見かけていた。

■第3話 2003年5月

★ハル★

ハルの最大の理解者では母を亡くしてしまう。

ハルは不登校の末、留年してしまう。

ここではないどこかへ行きたいと思ったハルは旅にに出る。

行き先の決まっていない旅の途中で海岸を歩いていると突然、女性に体当たりをされる。

女性に促されて、安心して眠れる部屋をハルは与えられた。

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★遥名★

すでに社会人になっていた遥名。

他人からの追求なども「にっこり」で躱す術も身につけていた。

会社の歓迎会も一次会で退散しようとしていたが逃げられず、二次会のディスコに連れて行かれる。

かつて従姉が話していたほどの刺激的な場所では無かったと感じる遥名だが、刺激的な出会いはあった。

同じ職場の上司、仲村。

かつて大学時代の時、友人に「あなたは不倫をする」という予言通り、仲村は既婚者だった。。。

■第4話 2009年7月

★ハル★

ハルは電気の配線工になっていた。

海岸で出会った女性・ミナに「働いてよ」と言われたのがきっかけだった。

それは決して責めるような言い方では無かったが、ハルはミナの言うとおりにしたいと思った。

昔から地図を眺めるのが何より好きだったハルにとって、配線工は天職だった。

学校では自分の居場所がない、居場所ではないと思っていたハルにとって、配線工の仕事は自分の存在を認めてもらえる居心地のいい場所だった。

職場が変わることをきっかけにミナとは離れる事になる。

そして、依頼先であるオフィスビルで仕事をしている時、遥名に出会う。

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★遥名★

あれから仲村とは不倫関係にあったが、仲村がアメリカに転勤することになり関係は終了する。

仲村を失って遥名はこれまで蔑ろにしてきた人間関係の重要さを痛感することになった。

自分が辛い時、自信を持って友達と呼べる存在が一人もいないことに遥名はショックを受ける。

すがる思いで大学時代の友人である美香里に連絡をする。

美香里に、結婚が決まったと先に言われて自分の話がしづらくなった遥名だったが、美香里が遥名の異変に気付いてくれた。

■第5話 2011年3月

遥名は32歳になっていた。

東京に大きな地震が起きる。

交通が麻痺してしまって、歩いて自宅を目指そうとする遥名のもとに突然ハルが現れる。

ハルはろくに話したこともない遥名を好きになっていた。

遥名の心はハルによってゆっくり溶けてほぐされていった。

ハルも、遥名も、この人が自分の運命の相手だとなぜか確信出来ていた。

■第6話

ハルと遥名は結婚していた。

ふたりには10歳の「しるし」という娘も授かっていた。

小学校で「私の生い立ちの記」という課題が出ていた。

ハルや遥名、ハルの友人の健太、ハルの父親の慎一などの話を聞きながら、ハルと遥名の物語が語られる。

「ふたつのしるし」を読みを終えた感想

不器用な人間である温之と遥名のふたりの「ハル」。

自分らしさを探してきた二人。

先にそれを手に入れたのは温之だったように思います。

遥名は温之に見つけられて、ようやく自分の「型」を見つけられてやっと自分らしく生きていけるようになった。

テーマ自体はよく聞く話ですが、表現の仕方が綺麗だと思いました。

それでは失礼致しますm(__)m

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