【感想(ネタバレ有)・ストーリー】厭世マニュアル 作:阿川せんり

マスク乙女の不器用な反逆的青春小説、ここに誕生!

人生、マスクが必需品。

自称「口裂け女」ことくにさきみさとは、札幌在住の22歳のフリーター。

他人とはマスクを隔てて最低限の関わりで生きてきたが、諸事情により、避けてきた人々と向き合う決意をした。

自己陶酔先輩の相手をし、引きこもりの元親友宅を訪問し・・・

やっかい事に巻き込まれ四苦八苦するみさとだが、周囲の評価は確実に変化していきー?

衝撃の結末とある「勇気」に痺れる、反逆の青春小説!

以下、ネタバレ含みます。

「厭世マニュアル」のざっくりストーリー解説(ネタバレ含)

舞台は北の大地北海道の中心、札幌。

DVDのレンタルショップに勤める22歳の女性・くにさきみさとは家にいる時以外常にマスクをしていた。

小学校の時につけられた「口裂け女」というあだ名を自分の中で使い続けていた。

元々は大学卒業と同時に内定を貰っていたがその内定も蹴ってしばらく引きこもりをしていたが、叔母の夫が店長を勤めるレンタルショップに勤めているという訳だ。

接客業であるにも関わらずマスクを外さないこと、また店長である叔父の好意から仕事内容も返却されたDVDを元の棚に戻すだけに限定されていた。

そんなみさとの事を快く思わない従業員も多かった。

お店にはやたらと自分にキツく当たる新人バイトがいたりして、居心地は悪かったが、店長である叔父の手前簡単には辞められなかった。

そんなある日、バイトに遅刻しそうになりいつもは避ける道を通り会いたくなかった存在に出会ってしまう。

それは大学時代の先輩だった。

この一件からみさとの物語は大きく動き出す。

自己陶酔の激しい先輩に付き合わされて辟易とし、本当の引きこもりの「元」親友と再会するはめになったり、なぜかバンドを始めたりとみさとにとって我慢の日々が続く。

それでもすぐに投げ出さなかったのは、みさと自身も現状から変化しようと少しは思っていたからだった。

しかし、みさとは流されるままに過ごす中で違和感を覚える。

人の心を憶測される、軽く見られること、自分を理解しようともしないのパータンに当てはめてくる他人の視線や思想がみさとには強烈なストレスだった。

とあるきっかけでマスクを捨てたみさとはついにこれまで心に留めていた言葉たちを爆発させる。

みさとの強烈なカウンターに一同は驚き、怒るが最後には納得してくれた。

みさとは今度こど一人になって新しい人生を歩み出す。

たった一つ心残りがあったみさと。

その心残りは果たして解消できるのか?

自信を持って言えなかった言葉をみさとは精一杯叫ぶ。

「厭世マニュアル」を読みを終えた感想

「お前なんか」「そんなこと」という言葉を浴びせられ傷ついたみさと。

ダメだとは思っていても手放せないマスク。

物語のほとんどがみさとにとって鬱陶しい展開が続きます。

そして、最終盤に一気に爆発して、読み手には爽快感を与えてくれます。

もちろんそれだけではなく、先入観や価値観の押し付けに対するストレスの重さは若い層ほど共感できるのではないかと思います。

ありきたりの大団円で終わらせない。

キレイでないのに清涼感あるラストに大満足の一冊です!!

それでは失礼しますm(__)m

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