【感想・レビュー】みんなの秘密 作:畑野智美

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【夏のおわりのハル】の感想・レビュー

■あらすじ

中学2年生の女の子・冴木美羽はクラスの中でも普通の女の子。

目標もなく、周りに流されるばかりだった美羽。

友達の紗弥にクラスのリーダー格の女子である愛菜に引き合わされた事で退屈だった美羽の日常に変化が訪れる。

美羽はクラスメイトの秘密を次々に知ることになるのだが・・・

■感想・レビュー

中学2年生という最もバランスが危うく、緊張感のある年齢。

主人公たちがそうであるように物語全体にも絶えず緊張感がありました。

美羽も、美羽のクラスメイトたちも退屈と戦うために「悪い事」を「面白い事」と置き換えて歯止めが効かなくなっています。

美羽はクラスでも目立ちもせず、目立たなくもない、さらに人当たりの良い人物らしく多くのクラスメイトの秘密を共有していきます。

物語が進むほど、美羽という少女の狡猾さが恐ろしかったです。

最初はぼんやりした少女の印象が強かっただけに美羽の意外性に驚かされました。

学生生活、特に小中学校に目立って存在するスクールカースト。

その中の醜い仲間意識と強者への媚。

さらにドンドン狡猾になる美羽と合わさって物語の緊張感はドンドン増していきいます。

しかし、最終10ページくらいで本作の印象はガラッと変わります。

美羽が紆余曲折を経て、元の友達の元鞘に収まると柔らかい雰囲気が一気に溢れました。

物語の緊張感を一気に吹き飛ばして、気持ちのよい一冊だったなと思わせてくれました。

■オススメ度

★★★★

■こんな人は読んでみて!!

・スクールカーストを意識した物語を読みたい方

・最後に「スカっ」とする小説を読みたい方